夜会 VOL.17
< 2/2 >


2011年12月13日(火)
赤坂ACTシアター
S席 ¥20000(税込み)

冗談抜きに本当にチケット代がキツイ

今回は「でじなみ」でチケットを入手。土曜日の第一希望落選という予想通りの結果、火曜日の席が当選。 でじなみで週末のチケットが取れた事なんてあったかなあ。

しかし席は前の方ではないにせよ、ど真ん中のなかなかいい席だった。一応、でじなみさんありがとう、と礼を言っておく。 開場10分ほどしてから入場、カバンの中に手を突っ込まれまともなカメラチェックを久しぶりにされた。なんでいきなり? まあもっともあんなんじゃ分かるはず無いと思うが。

パンフが3000円、迷う事もなく他のグッズは買うつもりなし。金無いし。

中島さんによる場内アナウンス。少々変な感じで笑わせようとしてるようだったが、会場内クスリともせず・・。 意識してロビーを見渡すと客層はやはり年齢が高め。おっさんとおばはんだらけ。 会場内の異様な平均年齢の高さ。もっとも舞台上はもっと凄まじい平均年齢の高さだが。

今回の夜会が2/2だと知りなんだかなあ、と少し呆れた。再々演なんてな。 映画になったりもしてるから、それなりに完成度の高いものなんだろうけど、新作を作る時間が無いんだろう。 いやもうさすがに時間が無かったとか、そんなんじゃないのかもしれないけども。 2/2の初演は1995年、ついこの間のような感覚でいたが、振り返ってみれば16年も経っている。 当時何を思ったっけと自分の感想を見たらろくに書いてねえでやんの。

オープニング、中島さん登場するとパラパラと拍手が起こる、登場で拍手なんて吉本新喜劇じゃあるまいに。 当然のように以前とは違う構成で始まった。 中島さんはほとんど台詞らしい台詞がなく、音楽と歌だけで進んでいくような感じだった。 今回男との出会いから描かれてるようだが、新規で作った部分はやはり中島さんの変さが出てくる。

例えば、出会いの初期の頃の男性にこの人大丈夫かしらとおでこに手を当てるところとか、 それは現時点のこの二人の関係ではやらないでしょうと思える場面。 中島さんが赤い服の女の肖像画を白い着物に描き換えてしまうという、かなり無理のある演出。 これって絵を描くことなんて誰でもできるって中島さんが暗に思っているんじゃないかと思えてしまう。 ちなみに絵の下の方に紐が見えていて、あれをひっぱると絵が変わるのかなあなんて思った。

しかしまあ暗転の多い事、なんやいうたらすぐ暗転。まあいいけど。

以前渡航先でトラブルに遭う設定が結構たくさんあるというような事を書いたが、 最初の2/2だと荷物を全部盗まれてしまうという設定だったのだが、今回はさすがにそこは変えてあった。 それでもやっぱり無理がある、ここには病院ってないのかい。

あと、舞台が何も無く平坦だったのが印象的、なんとなくいつも穴が開いてたり斜めだったりという思い込みがあったので。 今回はそこに出てくる船や屋台などのセットがなんだか非常にチープに見えた。

舞台を走り回る中島さん、何故そんな老体にムチを打つような演出を?あれ植野さんが走り回ってたんだっけ? もう覚えてない。どうでもいいが、ここで『竹の歌』や、と全く根拠無く思った場面で本当に『竹の歌』が流れたのが、なんとなく気持ちよかった。

ラスト、どう考えても一人多い。前回の2/2にも出ていた植野葉子さんも居るし香坂さんも居る。 どうすんのかなあと観てたら、案外すんなりとまとめた気がする。実はもうすっかり忘れてしまっててね。 もはや新しい情報はすぐに忘れてしまうなあ。

最後の最後はやはりほとんど同じで、 もちろん初演の時から実際に舞台も観たしビデオも観て曲も知ってるけども、それでも生で改めて観ると変に心が動く。

十数年ぶりに観た2/2は、変えてある部分がかなりあるものの、やはりもとものの物語の完成度が高かったんだなあとしみじみ思った次第。 しかし、最後はどう考えても蛇足にしか思えなかった。香坂さんも結構いい年なのだが、しなだれかかる子供が来年還暦やからね。


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