コンサートツアー2005


2005年4月26日(火)東京国際フォーラム ホールA
全席指定 7500円(税込み)


 中島さんのコンサートツアーも長い事ちょこちょこと観てきたが千秋楽を観たのはこれが初めて。 別な用事でもない限り他の場所まで遠路はるばる観に行くだけの行動力がただ単に無かっただけだが。 この公演がツアーの最後だと気が付いたのは実はつい最近の事。

 会場に入る時にいわゆるカメラチェックをされなかった。 カメラや録音機器を持ってないかと訊かれただけ。カバンの中をごそごそされるのはさすがに鬱陶しいとは思うが、 一時期のカバンの奥まで探します的な事を毎回毎回されてきた身としては、あれ、これでいいの?と思ってしまう。 客層は相変わらず年齢が高め、当然若い人も居たと思うがどうしてもそう思ってしまう、 それもあってそれなりに客を信用してるのかな、それとも見つけるのはほとんど無理なほど録音機器は小さくなっているからかもしれない。

開場して10分後辺りに入場したが、思ったほど混雑していない・・グッズ売り場もそれほど混雑してなくすんなりパンフを買えた。 考えてみりゃ平日だもんな。そんなもんかもしれない。 サロンパス関係の売り場があるのにはちょっと閉口。 駅弁売りよろしくパンフ等などを売り歩くねーちゃんまで居て、グッズを売らんかなという姿勢をみた。そら売り切れるわな。 パスポートを忘れてしまった。仕方ないので新しく購入してハンコを押す。 もっともSUPPIN以降10年ほど押してなかったので、どうでもいいとも思えたが・・。

あわよくばCDを買ってマネージャーが書いたと知り合いが揶揄していた直筆サインを貰おうと思っていたが 昨日の段階で無くなってたよう。ほんの少し残念。こういう時のために家にはCDは全部揃っていない。

みかん箱が置いてある。あのコーナーをまたやるんだなあと思ったが ネタも思い浮かばず結局は何も書かずじまい。いきなり来てネタの傾向も分からないままではさすがに書けない。

<演奏曲目>

・最後の女神
<MC>
・清流
<MC>
・流星
・わかれうた
・この世に二人だけ
<MC>
・銀の龍の背に乗って
<MC>
「ほのぼのしちゃうのねコーナー」
・あの人に似ている
<MC>
「ほのぼのしちゃうのねコーナー」
・ALONE,PLEASE(Instrumental)
・相席
・SINGLES BAR
<MC>
・ナイトキャップ・スペシャル
・夜を往け
・ローリング
<MC>
・地上の星
<MC>
・歌姫

<アンコール>

(メドレー)
はじめまして
〜悪女
〜浅い眠り
〜空と君のあいだに
〜パラダイス・カフェ
・土用波

↑うろ覚えで書いたので
MCの場所が合ってるかどうか不明。

二回目のベルの音で拍手が起こる、なんか違うんじゃないか・・・せめて中島さんが出てきてからにしたらどうかと思った。 まあどうでもいいけど。 今回の主催がTBS。なぜかTBS。そういや正月から例の番組を何度も観た、地上波もBS-iもTBSチャンネルも。 あBS-iは見忘れたが。一曲目が「最後の女神」になった決め手はこれしかねえな思ったが、当然定かではない。

歌い終わって挨拶。またわざととしか思えない甲高い声で挨拶をする中島さん。 二年前の紅白で歌詞を間違えた中島ですとかなんとか。やっぱり「笑われてもいいように」発声してるとしか思えない。 もう一歩進んで笑わそうとしてますけど、人を笑わす事って非常に難しい事だと思うのだが。 しかしまあええんじゃないか客もそれほど笑ってるようには思えず・・。 「最後の女神」は個人的に割と思い入れのある曲だったものの、実はこの段階ではまだ少し冷めた目で観ていた。

二曲目のタイトルが思い出せず。曲の途中でああと思い出す。 でも何のアルバムだったかは全く思い出せず。ただ聴いた覚えはある程度。

世間の出来事を漠然とした言葉でも、あの空間で言う必然性を私は感じない。 と前回のツアーの感想で書いたがその意見はやはり変わらない。 気持ちは分からないでもないが、やっぱり意見は変わらない。

サイレントギターじゃない普通のギターを持ち、「流星」。好きな曲なのでなかなかよい。 左手が同じコードを押さえたきり全然動いてなかったように思えたのは気のせいか。そんなわけないもんな。 満面の笑みで歌う「わかれうた」。観客のちょっとふざけた感じの手拍子が無いこれを初めて聴いた。 思わず客席を見回してしまった。皆ふざけることなく聴いている、中島さんもおどける事なく歌っている、 そうかやっとこれを普通に歌える時代になったか、よかったなとなんだかしみじみと思った。 もう二度とこんな風に普通に真面目に歌う事は無いだろうな、などと思っていたけども。 あれ、「わかれうた」でギターって中島さん弾いてたっけ。

「この世に二人だけ」あまり印象に残らず。最新アルバム「いまのきもち」からではあるが歌自体は古いもの。 衣装を変えたのはこの辺りか?覚えていないのだが。いまだに結婚ネタを出す中島さん。ある意味すごい根性だ。 具体的な数字を出すとあと7年で還暦です。恐すぎる。 「銀の龍の背に乗って」まあ歌うでしょうな、としか。

中島さんがどてらを着る。柿の木に破れ障子(なのか?あれ)にみかん箱、の上にみかんひとつ。「サービスいいな」 スタッフもどてらを着て回覧板を持ってきた、らしいがちゃんと観てなかった。 あとなんか犬。どろん。犬の名前を忘れた。中島さんがこの犬をくりくり撫でてる場面を結局見なかったが触らないのか。 このラジオは実はほとんど全く聴いていない。普通に仕事してたら聴けない時間帯だし。否、私は聴けるか・・。 どうも「地上の星」がらみのネタが鼻につく、まあそういう人も多いんだろうが。いや本当に多いんかな・・。

前回の「ここにいるよコーナー」のように無意味に返事をさせるような演出が無かったのは良かった。 そのおかげでちょっと面白いコーナーになった。そういえば客席からの「みゆきさ〜ん」という掛け声に一切反応しなかった。 昔は普通に「はい」なんて返事して、また我も我もと掛け声をかけてるのを見てきたが、これは良かった。 このコーナー、実は前回の「ここにいるよコーナー」と全く同じ曲数をこなした後にやっている。 しかも一曲挟むところまで同じ。なんか気になるけど。

さだまさし氏と一緒に作ったという「あの人に似ている」中島さんとさだ氏が一緒に作詞作曲したことをこの時初めて知る。 いやはや。最初にさだ氏が楽な部分を書いて中島さんに楽譜をよこす。中島さんは自分がやりやすいよう変えてまたさだ氏に渡す。 さだ氏も自分がやりやすいよう変えて中島さんに渡す、そんな繰り返しで製作されたとかなんとか。

「ほのぼのコーナー」の後にいきなり伴奏だけの「ALONE,PLEASE」着替えと休憩かな。 私にとってちょっと苦手な瀬尾氏の匂いがぷんぷんする三曲、それでもあまり気にならなかった。 この三曲とも曲名をぼんやりとしか思い出せず。当然何のアルバムに入ってるかは全く思い出せず。

「ナイトキャップ・スペシャル」そういや「恋文」は全然聴いてないので、新曲を聴く気分。 ナイトキャップって何だ?と後で連れに訊くと寝酒だと教えてくれた。ああそなのか。 ナイトキャップバケツ一杯頂戴と中島さんが叫ぶと、 小林信吾氏が大声でオーダー入りましたと返す、とミュージシャンが全員で中島さんにお辞儀。 お勘定はお先にお願いします、みたいな事をコーラスさんがいう。 中島さんがええっと驚いたようなリアクション、これって最終日だからかな。

思えば、「夜を往け」ってすげえ前の曲なんだなとちょっと茫然。 好きな曲だが、がなる中島さんの声がちょっと耳に痛い。耳の穴に突き刺さるような感じ。 年の割にはよく声が出るもんだと思う。

「ローリング」は当然瀬尾バージョンのアレンジだったが、それでもなんだかぼんやりと懐かしさのようなものを感じた。 元々は1988年のアルバム「中島みゆき」の曲だし。「9桁の数字を」とか時代を感じる曲になってしまったのかな。 何故だかこの曲を聴きながら妙に感傷的になった。何故だかは全く解らない。 それは全てこちらに理由があるのかもしれない、でもこちらの心が動けば中島さんの勝ち。いや勝ち負けじゃないけども。

「歌姫」を歌っている際に中島さんの頭上からまるで後光が差してるようなライティング。 舞台の真正面の後の方の席だったのでそう見えただけだろうが、なーーんか、イヤだ。 光自体は立体感のある綺麗な光だったけども。

前回のツアーの感想で演出過多だと書いたが、今回はラストに演出らしい演出がない事に好感を持った。 「人」が見えなきゃ好きにならなきゃ、どんな優れた名曲を綺麗に歌った所でダメなんだと思う、こういう場所では。

アンコール。ミュージシャンがちょっと客を煽る。 客が立つ、立つなよと思ってても立つ。色んな地方をまわるうちに立つのが当然のようになったのかやはり立つ。 ほのぼのコーナーで前フリがあったしやっぱり立つ。 前が立たなきゃ座っていようと思ってたが、前の人がやっぱり立ち、全く観えなくなったので仕方なくちょっと立ち気味で観た。

いにしえのヒット曲のメドレーがアンコールにあって、すわアンコールは「はじめまして」なのかと思ったが なかなか曲が先に進まず次の曲に移り、メドレーだと解った。 そんなに無理して曲を入れる事もないと思うが。 もしかしたら選曲に中島さんってあんまりタッチしてないんじゃないか・・とすら思った。

一番最後に「土用波」を歌う。おお最後は「土用波」かよとなんだか解らないがニヤリとしてしまう。 アルバムでも最後の曲だったが、コンサートでもか。

やはり最新アルバムからの曲が結構あって、最新アルバムといっても曲自体は前から知ってる曲なので、 意外と楽しむ事ができた。この場所で聴く瀬尾氏のアレンジは好きとか嫌いとかなんてのはあまり関係が無い気がした。 そういやいわゆる「夜会」の曲って一曲もやらなかったな。と思ったらああ前回もだったんだな・・。

ツアーの一番最後だというのに客は意外と粘る事もなく、アンコール一度で満足して帰ってゆく。 この粘らない感じが客層の年齢の高さを感じる所以のひとつである。夜会は違うと?そういやそうだ、なんでだろ。 時計を見ると9時過ぎ、2時間半以上やってたんかと驚く。これ以上粘られたらたまらんわな。 それでも粘ったらいいのに・・とチラリとでも思った自分に驚く。

中島さんだけ目立つように作られていたとしか思えなかった前回の舞台とは違って、 質素な舞台に円形に配されたミュージシャン達、いや円形じゃくて半円か、前回のツアーの舞台上とはかなり印象が違う。 前回柱があってほとんど見えなかったコーラスの人は今回は一番前の左手に三人並んでた。 相変わらず杉本和世嬢なんだな・・。 中島さん一人で舞台を作ってるんじゃなくて全員で作ってるというのが見えてなんだか安心した。 これはTBSで放映されたライブを観た時から思っていた。

しかし、ツアーなどのライブ映像を記録しておかなかったのは本当に大失敗だったと思う。 新しくファンになっても今までどんなライブをやってきたかを追体験することができないから。 これに関してはスタッフというより中島さん自身の問題だと思う。 歌詞間違いもありえるしスタッフ側のミスもありえるライブ映像は、完璧主義の中島さんには許せない事かもしれないが、 やはり残しておくべきだったと思う、残さなかった言い訳などいくらでもできるだろうが。 例の紅白でおもいっきり歌詞間違いをしたことでどうだろう吹っ切れてないかな。 しかしスタジオライブはやり直しができないわけではないので、どうだろう。

やはり私はMCを必要以上に重要視している。 どちらかと言えば前回のツアーの方が私にとって好きな曲を多く歌っているはずなのだが、 今回のツアーの方が良く思えたし、楽しめた。 ここが今回のツアーの最後のステージという事もあるのか、何が受けるのかそこそこ解った上でのMCでサービス旺盛なのもなかなか良かった。 ただまあ他の場所や別の日などと比較しないと分からないのでなんともいえないけども。 「まだですよお父さん」としつこくやってたのも結構良い。前も似たような事を言ってたけどこっちのほうがいい。 「私もデビューして十数年経ちますけど・・」という所で客があまりざわついたりせず、そんなもんかなと思ってしまう辺りが恐い・・・。 思えば30年か恐いな・・。ちなみに今まで中島さんのMCで笑った事がなかったが、何故だかちょっと笑ってしまった。 川中美幸さんからお花が届いてたそうだが、見るのを忘れた。

今回のツアータイトルも引き続き愛想のないものだったが、もしかしてツアータイトルに具体的な言葉が無くなった頃から、 中島さんは選曲に参加してないんじゃないか・・などと邪推。 もはや中島さんの創作活動は夜会だけに絞ってるんじゃないかと思わせるひとつになった。

ともかく今回は実は意外と満足だった。 歌わなければならない曲が「銀の龍の背に乗って」と「地上の星」だけ、最新アルバムの曲が昔の曲である点、 MCが意外と良かったと思う所、ミュージシャンとの馴れ合いも見れたし、いや実はそれでもぼんやりとした溝は感じてしまったけども。 舞台が質素で皆で作ってるところが見られた事、夜会っぽい演出が全く無かった事、などと書いてみると、前回のツアーの感想で 良くないと思って書いた事がそのままきっちり修正されてるような錯覚に陥った。

ちなみに掲示板にてお前は二度と中島さんのコンサートを楽しむ事はできないなどと断言されて、 天邪鬼だから肯定的な文章を書いているんだろうと勘ぐる人も居るかもしれないが、 天邪鬼は否定しないが、もちろんそんな意味の無い事をしても仕方ないのでそんなつもりは全くないのだが、 むしろ人からこう言われる事で楽しめるんだったらそれはそれで便利な天邪鬼だなと思う。

まあともかく今になってああもう一回ぐらい観たいなと思ったが、後の祭り。

とりあえずはこんなところ。






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